マニュアル制作

取扱説明書は、製品を分かりやすく100%機能を引き出すための部品です。その部品が、うまく機能しないと製品は働きません。また、製品全体の評価も落としてしまいます。
取扱説明書は、その製品機能をすべて正しく使って頂くための大事なツールなのです。

低いマニュアルの評価

低いマニュアルの評価

 製品は機能や耐久性だけでなく、デザイン面にも工夫を凝らします。製造時には品質の均一性や信頼性を厳しく追及します。製品の流通についても、多大の努力を払います。販売後のメンテナンスやアフターサービスにも万全を期すようになりました。モノを作り、モノの存在を知らせ、モノの使用を保守する一連の活動には隙間がないように見えます。
 しかし、この流れの中で、マニュアルだけが日の当たらない場所にいます。メーカーの多くはマニュアル制作活動を低く評価し、他の活動に比べわずかな努力しかしていません。その結果、分かりにくい、おざなりのマニュアルが当たり前になっています。
 ユーザーが商品の70%の機能しか引き出していなければ、30%の損失を被っています。分かりにくい説明書はこのような働きをしています。

マニュアルの役割

 そもそもマニュアルとは何をするものなのか?
 次のようなことがマニュアルの主な役割や機能ということになります。ひとつでも不足したり、欠落していても、マニュアル全体としては未完成なものになります。

 

マニュアルの役割
  • 初めて製品に触れる人への導入
  • 基本的な注意事項の指示(トラブルの予防)
  • 製品の操作法・操作手順の説明
  • 応用のための知識の提供・事例の提示
  • 必要なことを検索・参照するための辞書

優れたマニュアルのもたらすメリット

優れたマニュアルのメリット

●商品を引き立てる

 文章が分かりやすくデザインも良いマニュアルは、それだけ商品を引き立てます。ユーザーは、いくつかの同じ種類の商品に一通り目を通してから、どれにするかを考えます。そのとき良いマニュアルが目につけば、当然その商品を選ぶ確率はかなり高くなります。

●サポートの必要を減らす

 ユーザーにとって分かりやすく使いやすいマニュアルは、販売後のサポートの必要を減らしてくれます。同時に、技術サポート要員の数も少なくてすみます。これは会社にとってもコストの大きな節減になります。

●PL法(製造物責任法)の訴訟リスクを減らします。

 製造物責任とは「メーカーが自社の製造物に関して負うべき責任」のことです。機器やソフトと共に、マニュアルもこの製造物です。そのマニュアル記載内容に従って操作した結果、発生した損害に対してメーカーは責任を負います。

※製造物責任法(PL法)(平成6年7月1日法律第85号)
製造物の欠陥により損害が生じた場合の製造業者等の損害賠償責任について定めた法規。

●紹介記事の評価を上げる

 雑誌やネット上で商品を評価する場合には、マニュアルの出来についても、具体的にどこが良くて、どの点が悪いのかを含め、かなりのページ数を割くことが多いです。最近は商品の評価記事増加の傾向にあり、ユーザーもそれを重視していることを考えると、良い評価を得るにはマニュアルを良くしておくことが賢明な策といえます。
また、新製品の成功、失敗が雑誌の評価によって左右されることさえあります。好意的な評価は、「ブランド認知」につながります。

●広告制作のポイントとなる

 マニュアルの質が高いと、広告を制作する場合にも大きなセールス・ポイントとして取り上げることができます。

アウトソーシングによるコストダウン

●新人を養成する時間

 派遣コストは年間ベースで考えるとアウトソーシングより割高です。内製する場合も人材の養成、機材の確保、場所の提供などが必要です。
 弊社を活用することで、仕事量の増減に応じてよりフレキシブルに対応することができます。

●活性化

 説明書、サービスマニュアルの作成は正確度が求められます。ともすればマンネリ化におちいることもあります。
弊社を活用いただければ本来の業務に集中でき能率アップにつながることができます。

●生涯賃金3億円

 生涯賃金は2億9,450万円。(2005年 大学・大学院卒 男性)取扱説明書やサ-ビスマニュアルは利益に直結しません。
 アウトソーシングは固定費がかかりませんので調整弁としてお役に立つことができます。
※独立行政法人労働政策研究・研修機構 『ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2008』

当社の取り組み
全体構成

 全体構成が機能的に整理して、体系的に並べてなければ「分かりやすいマニュアル」とはいえません。それには、次のようなことが実現されていなければなりません。

全体構成
  • 初心者がまごつかない
  • 全体像が最初につかめて混乱しない
  • 自分の目的(したいこと)が何かが分かる
  • 自分のレベルに応じて段階的に学習できる
  • 早め早めに満足感が味わえて、使い方のパターンが習得できる
  • 自分で応用ができるようになる
  • 目的に応じた操作方法が簡単に見つかる
  • 困ったときや誤操作に対する解決法が分かる
  • 自然に興味が引かれる(楽しさ・面白さ)
  • 製品の本当のよさを理解して使える

 

●ユーザーにとっての利点

  1. マニュアル全体の分量の多さに、圧倒されてしまう心配がなくなります。また、マニュアルの内容を吸収しやすくなります。
  2. はっきりした分かりやすい構成になっていると、マニュアルがユーザーに心理的な圧力を与えなくなります。これは、新しいことを学ぶのが苦手な中年層にとって特に重要です。
  3. 学習がやさしくなるだけでなく、知りたいことをすぐに探すことができます。
  4. 経験者にとっては自分に合ったやり方でマニュアルを利用する余裕ができて、自分に必要のない部分は飛ばし読みできます。
テクニカルライティング
※TC技術検定
テクニカルライティング

●分かりやすくて正確

 ライティングは、伝えたい情報や考えを、分かりやすく正確で読みやすい文章を書くことです。何らかの情報や考えを相手に客観的に伝達し、しかもその内容には一定の責任を負わなければなりません。
 すなわち「分かりやすくて正確」だからこそ、伝えたい情報や考えが正しくと伝わり、その「情報や考え」が相手に認められるマニュアルが良いライティングです。

●くみ取りやすい文章

 「分かりにくかったり不正確だったり」すると、相手に「情報や考え」が正しく伝わらないどころか、ときには誤解されてしまい、商品の評価が下がってしまいます。延いてはケガや事故に成りかねません。
 「分かりやすい」とは、「書かれた内容が、それを読む相手の知識や経験や思想から類推できる範囲内にあって、その意味することをくみとりやすい」ということなのです。

●誤解を招かない

 文章というものは、個人的な日記でない限り、基本的には他人に読んでもらうために書くものです。つまり、「分かりやすい」というのは、「読む相手」にとって「分かりやすい」ということであって、文章の書き手自身が「分かりやすい」と思ったところで仕方がないのです。
 「読者が使用法や用語についてある程度の知識を持っている」と勝手に前提をつくって致命的な誤りをしてしまいます。

●イメージしやすい文章

 日常会話であれば、おおざっぱに話を進めても、その場で互いにそれを修正しあうことができます。しかし、消費者に渡す説明書は、それができません。いくら説明書に、困ったときのお問い合わせ番号を書いたところで、分かりにくい説明書はその商品のイメージを悪くするだけです。
 文章を書く段階で、読者ができる限り筆者の想定した通りのイメージを頭に思い浮かべてくれるように、修飾語をうまく使ったりしながら、文章を書き上げていくことが求められます。その際、その文章を誰が読むのかということを、あらかじめ念頭に置かなければなりません。読む相手にどのようなイメージのズレが起きやすいのかを考えながら、そのズレができる限り起きないように、ライティングしていきます。
 ただし、想起するイメージのズレをおそれすぎて、不必要な情報まで入れて書いてしまっては、かえって文章を分かりにくくしてしまいます。

 

  • 正確な説明
  • 誤字や脱字がない。
  • 情報に過不足がない。(必要な情報をできるだけ具体的に示す。)
  • 事実に対するイメージがバラつかない。
  • 論理的に飛躍や矛盾がない。
マニュアルのビジュアル
マニュアルのビジュアル

 ビジュアル(写真・イラスト・画面例や印字例・図表)によって、伝えたいことを文字だけでなく、より正確に視覚的に伝えることでマニュアルもずっと分かりやすくなります。何を伝えたいかが一目で分かり、同じことを伝えるにも文字の量を減らすことができます。
 また、見た目のバラエティを与え、読者の興味も増やすことになります。

 

●マニュアルのデザイン

 余白やイラストが全然なく、小さな文字で目一杯詰まった頁ばかり400頁以上続いていたら、もうそのマニュアルから目をそむけ、二度と手にしないかもしれません。
 しかし、要約した序文で始まり、各章を探すための見出しが頁の端に付いていて、大見出しと小見出しを多用して、文章も見やすく分かれていて、イラストや画面例、表や図などのビジュアル要素もふんだんに入っているマニュアルでしたらどうでしょう。
 これこそグラフィックデザインが何であるかを端的に物語っているのです。
 文章と写真やイラストなどのビジュアル要素を視覚的にアレンジした良いデザインは、ユーザーが読みやすく・分かりやすく、読んでおもしろく、結果的には、製品の販売促進にも効果があるのです。